2023年10月6日
2023年10月1日から、中古車の販売価格は「支払総額」を表示することが義務化となりました。本記事では、義務化となった理由や変更内容について詳しく解説いたします。これから車の購入を検討されている方は、中古車販売価格の見方を把握しておくと安心です。
支払総額の表示義務化の理由
ズバリ、一部の販売店で不当な価格表示が行われていたことが理由です。安価な車両価格でユーザーを集客し、商談時に「保証」や「整備」の購入を強制するなどのトラブルが起こっており、問題視されていました。
このようなトラブルを防止するために、価格表示のルール変更を行い、2023年10月1日より、中古車の価格表示は、「車両価格」に「諸費用」を加えた「支払総額」の表示を義務付けることとなりました。
支払総額とは
「支払総額」とは、「車両価格」と「諸費用」の合計のことです。大まかに言えば、車を購入するための最低限の費用です。
お客様のご希望で、ナビやバックモニターなどの装備を追加するときや、指定場所まで納車をする際の費用などは、支払い総額に含まれないので、別途費用が発生します。
支払総額に含まれるもの
支払総額には、「車両価格」と「諸費用」が含まれることを先述しました。車両価格や諸費用について詳しくお伝えします。
・車両価格とは
消費税を含めた車両本体価格の事です。既に装着されているナビやカスタムパーツなどの代金も含みます。また、中古車の価格や品質に重要な影響を及ぼす「定期点検整備」及び「保証」を付帯して販売する場合、その費用は「車両価格」に含めて表示します。
これ以外にも同じく付帯物に該当するものとして、「販売手数料」「陸送費」「広告掲載料」「土日祝納車費用」なども、仕入れに関する費用として「車両価格」に含まれます。
・諸費用とは
支払総額に含まれる諸費用は、①自賠責保険料、②税金、③登録等に伴う費用(登録等手続代行費用)の3つのことをいいます。
①自賠責保険料
自賠責保険料とは、車の所有者に加入が義務付けられている保険です。これは、交通事故を起こした時に被害者の損害を一定額まで保証する保険です。必ず発生する費用なので、支払総額のうち、「諸費用」に含まれます。
自賠責保険料は加入する保険会社に限らず一律です。中古車を購入する際は月割で算出した保険料を支払います。
②税金と税金に準ずる費用
車を購入する際には、以下のさまざまな税金に関する支払いが必要となります。
自動車重量税 |
自動車の重量、用途、経過年数に応じて支払う税金 |
自動車税種別割 |
自動車の車種、用途、排気量などに応じて支払う税金 |
自動車税環境性能割 または軽自動車税環境性能割 |
自動車の燃費性能に応じて支払う税金 |
法定費用 |
車庫証明(証紙・印紙代)検査登録(証紙・印紙代) |
リサイクル預託金相当額 |
廃車時に必要な排気費用 |
車種により費用が異なります。金額が定められた税金であり、どの店舗で車を購入しても費用は変わりません。
③登録等に伴う費用(登録等手続代行費用)
車の登録に伴う費用には、「検査登録手続代行費用」と「車庫証明手続代行費用」の2種類があります。購入者が行うべき手続きを、購入者の依頼に基づき販売店が代行する場合に発生する費用です。販売店に依頼し代行してもらうことが一般的なので、初めから「諸費用」として必ず「検査登録手続代行費用」と「車庫証明手続代行手数料」を表示しなければなりません。
購入者が手続き不要であることが確認できた場合、当該費用を差し引いた金額を改めて示すことになります。
支払総額に含まれない諸費用
分類としては「諸費用」と呼ばれますが、支払総額に含まれないものが①任意保険料、②法定費用、③登録等に伴う費用の3つあります。
①任意保険料
任意保険とは、自動車事故で発生した損害を補償するための保険です。自賠責保険とは異なり加入は任意で、自賠責保険では受けられない損害をカバーする目的があります。契約内容や契約者の年齢などさまざまな要素で変わるので、含まれない諸費用となっています。
②法定費用
主に「希望ナンバー申請費用」と「リサイクル料金」の2つを指します。
ナンバープレートのナンバーを変更しないとき、すでにリサイクル料金を預託しているとき、これらの費用はかかりません。
③登録に伴う費用
購入者が行うべき手続きを、購入者の依頼に基づき販売店が代行する場合に発生する費用で、購入者により要否が異なります。
下取車諸手続代行費用 |
信販会社または他の販売店の所有権留保車両を下取る場合の解除費用 |
下取車査定料 |
車を下取りする際の査定料 |
管轄外登録(届出)費用 |
県外登録(届出)等、管轄外の運輸支局で登録(届出)する際の追加費用 |
納車費用 |
購入者の指定する場所まで配送する際の費用 |
下取りや県外登録などをしない、納車はご自分で取りに行く場合、これらの費用がかかることはありません。
諸費用として不適切な費用
以下3つの費用は「諸費用」としては不適切であり、「車両価格」に含めて表示しなければなりません。
①販売店が中古車を販売するにあたり、当然行うべき作業にかかる費用
洗車、車内清掃、クリーニング、ワックスがけなど
②納車前に最低限必要な点検・整備の費用
オイルやバッテリーの交換など
③本来中古車の車両価格に含めるべき費用
土日祝日納車費用、履歴、販売手数料など
支払総額義務化を守らないと罰せられる
諸費用を含まない支払総額を表示した場合、「不当な価格表示」として規約違反に該当し、厳重警告や社名公表、違約金などの罰則が与えられます。
今後の支払総額の表示例
レイアウトやデザインは販売店によって異なりますので、支払総額とあわせて、定期点検整備の有無や保証、車検証の有効期限などをチェックするようにしましょう。
支払総額の表示義務化によるメリット
今後は必要な経費が全て分かるので、安心して中古車を購入できるという点が最大のメリットです。見せかけだけの安価な車両価格に惑わされることなく、諸費用も込みの価格となるので、予算も組みやすくなるでしょう。
また、保証や定期点検整備の有無の表示についても、表示された支払総額に大きな影響を与えるため、今後はより明瞭に表示されることになるので、消費者の皆さまの不安も軽減しよりよい選択ができるようになります。
もちろん軽スマイルでも支払総額の表示を実施
軽スマイル、姉妹店のエコスマイルともに、支払総額の表示を実施しています。この支払総額の表示義務化は、我々中古車販売店としてもメリットがあります。
それは不当な価格表示をしていた販売店がなくなり、これからは公正な取引をすることができる点です。中古車業界全体の消費者の信頼を取り戻せることになり、適正な価格表示や販売方法で他店と競うことができます。
軽スマイルで購入するメリット
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軽スマイルは購入後もしっかりとサポートいたします。メンテナンスや修理、保証に関するサービスが充実しており、車を長く安心して利用できます。万が一のトラブルにも迅速に対応します。
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